まつらがわ きよきながれの きしなみは
つきにくだくる たまかとぞみる


 常安寺より東南に約3キロほど行ったところに岸岳(320メートル)という山があり、その北壁の「笹の手」と称ばれる、切り立った岸壁の下に自然の洞窟「垂玉」があるが、伝えるところでは、和銅6年(713)、弘法大師が留学されていた唐よりの帰途、霊夢により垂玉に導かれ止錫されたのが、常安禅寺のはじまりとされる。
 中世には、松浦党の領袖波多氏が、岸岳を居城としてこの辺り一帯を400年にわたり支配したが、その波多氏全盛の天正8年(1580)、稗田の地に、この霊場を継承した「鬼子山円通寺」が用演大和尚により開山されたといわれる。
 その後、波多氏の没落とともに寺運も衰退したが、寛永元年(1624)、唐津藩主志摩守広高公が、現在の相知町黒岩の地に、医王山第14世涼山玄清大和尚を招請して中興。明治34年(1901)、炭田開発による地盤沈下による損壊があったが、本尊は小堂宇とともに移転しており難をのがれたと伝わる。
 なお、唐津の地名は、唐(朝鮮や中国)に渡る津(港)に由来するとか。

十一面観世音菩薩 今井新右衛門常安
曹洞宗
〒847-1201 佐賀県唐津市北波多徳須恵365番地
0955-64-2107 0955-64-4458


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まえの札所 つぎの札所
威風堂々たる本堂

山号の額

鐘楼堂

鐘楼のたもとに石仏
が祀られている
香華の絶えない
六地蔵


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