いさぎよき ひこのたかねの いけみずに
すますこころを またはにごさじ


 英彦山(1200メートル)は福岡県と大分県の県境にある山。霊泉寺はその麓で天台宗英彦山修験道の法灯を守ってきた霊場である。
 創建は仏教公伝(538年)より前の531年。開山は中国北魏の僧・善正上人と伝えられる。修験道の始祖である役小角(役行者)もこの地で修行したといわれ、九州西国霊場を開いた法蓮上人を中興の祖とする。
 法蓮上人は宇佐神宮寺の初代別当を務め、宇佐や国東に神仏一体の信仰を広めたことで知られ、その功績により嵯峨天皇より寺領40町と、勅願寺の称号を賜わった。
 英彦山は「日の御子」(天忍穂耳命)の在わす神聖な山として「日子の山」と呼ばれていたが、弘仁10年(819)嵯峨天皇により「彦山」と改称された。彦山修験道は平安時代に栄えたといわれるが、元禄9年(1696)には幕府より別格本山に認められ、霊泉寺は江戸時代中期には800の坊舎と、山伏ら僧衆3000を擁したといわれ、盛んに「彦山まいり」が行われたとされる。以来、英彦山修験道の法灯は連綿と受け継がれ現在に至っている。

千手観音大士 善正上人
天台宗英彦山修験道
〒824-0721 福岡県田川郡添田町英彦山1240番地
0947-85-0061 0947-85-0061



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つぎの札所
巡礼用品を備えた本堂

鍋島公寄進の
青銅大鳥居

霊場唯一の
修験道の寺院

神仏習合の
英彦山神社
参道に遺る
800の坊舎跡


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